五月人形の選び方 どんな注意点がある?お下がりは?体験談
2017/04/12
もうすぐこどもの日、端午の節句ですね。
初節句では可愛い息子さんやお孫さんに「どんな五月人形を買ってあげようか?」と迷いませんか?
兜や人形などはお父さんの立派なものがあるから・・・と父親のお下がりでも良いのでしょうか?
もし赤ちゃんには新品を用意してあげてお下がりがいらないなら上手な断り方は?などについて書いていきます。
さて、子どもの日が近くなるとうちの近所に住む弟(30代)の「もういやだ~!」の嘆き声が響き渡るのです。
その理由もお伝えしますね。
五月人形が大きすぎて
まず端午の節句を初めて迎える初節句に多いのは、ご長男が誕生した時にとても豪華なお節句のセットを用意すると言うケースですね。
武者人形に鎧兜、鯉のぼり、とそれは素敵な男の子のお祝いの節句の品を選びたくなります。
初孫、初めての男の子の誕生には特別に盛大なお祝いをする地域もあるようです。
どの時代も男の子が元気で強くたくましく育ってほしいと言う親や祖父母などの強い願いは変わらないものですね。
◆この初節句にそろえる五月人形などの品を誰が買うのかについては
男の子の兜は誰が買う?両家が別意見ならに書きました。
このお節句セットに武者人形、鎧兜、金太郎、破魔矢、鯉のぼり、すべて大振りで本格派な豪華な品をもらったのが私の弟です。
当時、九州の田舎の大きな一軒家に住んでいた時に祖父母や親戚の皆が用意してくれたものでした。
そして弟は大病することもなく、「とにかく元気が一番!」という皆の願いどおりに育ちました。
五月人形のご利益のおかげか、元気だけがとりえで30数年が経過。
この30数年の間に祖父母は亡くなり家族は核家族となり、五月人形を飾るスペースがふんだんにあった田舎の大きな家も売りました。
そして弟は結婚して自分にも男の赤ちゃんが生まれ、住居も勤務する会社の近くの東京都心部の狭小マンションに今は住んでいます。
小さなマンションの部屋に毎年5月になると飾られるのが、例の愛情と期待と願いがたっぷりこもった豪華な「端午の節句祝いセット」。
その豪華さたるや、普段は押入れ半分以上がその節句セットで占められるほどの本格的なものです。
そして5月5日が近づくとしまいこんでいたお節句用品を取り出して五月人形を組み立て、飾りつけるのに毎年何時間も悪戦苦闘しています。
弟に生まれた長男はまだ3歳と幼いので手伝うこともできず、そしてその価値も別にわからないのですが。
まず武者人形などを飾るためにテーブル、パソコン、インテリアを一時撤去して大掃除。
それが終わると、毎年やり方を忘れているのでマニュアルをもとに五月人形etc.の飾り付けでヘトヘトになる弟。
そこに響き渡るのが毎年恒例「もういやだー!もっとシンプルな節句にしたい!」という嘆きの声なのです。
たとえどんな場合でも男の子には大きくて立派な人形や鎧兜を!という方もいらっしゃるでしょう。
ですが、今赤ちゃんの男の子も将来的に通勤や生活に便利なマンションに住む、日本国内はもちろん海外転勤もあるという生活になるかもしれません。
それをふまえて五月人形などの端午の節句のお祝い品をどのようなものにするか、大きさなどまずは家族で相談してみるのが良いと思います。
祖父母にあたるご両親がお孫さんに大きく立派なものを用意してくださるという時も、できれば大きさなどの希望をお伝えしてお願いできると後々良いかもしれません。
「将来にわたり長く飾ってほしいのでどこでも持って行けるケース入りのコンパクトな五月人形が良いです」
などと具体的にお話ししても良いでしょう。
孫のために立派な端午の節句祝いを!という愛情がこもった五月人形は毎年楽しみに飾られるものであってほしいですよね。
五月人形のお下がり 注意点は?
ここで気になるのが「人形や兜がお古(お下がり)でいいの?」ということだと思います。
弟は当時何十万もする端午の節句の人形やセットを買ってもらいました。
高価であることもさることながら願いのこもった立派な五月人形を処分するなんて絶対できないと持ち歩いて現在に至ります。
粗大ごみに出すこともできますがそれは心情的に嫌、そのうち人形供養に出すといいつつ長年ずっと持っていました。
今は自分に長男が生まれて息子の端午の節句に飾っています。
ですが五月人形はお祝いする男の子に降りかかる厄災を身代わりになって受けてくれるという意味あいから「一人一体」が本来の考え方のようです。
父の五月人形は父の身をを守るものでありその子どもを守るものではないという考えですね。
父親が立派な人形や兜を持っているから、それを息子がまた飾るというお下がりは本来の形ではないようです。
ですが最近は「こんな立派な人形を処分して新品を用意するなんてもったいない」という意見も多く見受けられます。
お父さんも無事に育って立派な父親として元気に過ごしているんだからその良い縁起にあやかるという意味で2世代で飾っている友人もいます。
たとえ「厄災の身代わりとなる五月人形は一人につき一体」と聞いても、豪華で立派で本格的な五月人形飾りを下の世代がお下がりで引き継ぐという家庭は多くなった印象があります。
一方では、やはり子どもに降りかかる災難をよけてくれる人形は新しいものにしよう!と改めてコンパクトサイズなものを購入する方も多々います。
決め方、選び方はお子さんの両親、祖父母の考え方、家に伝わるしきたり、住んでいる地域の慣習etc.でさまざまに異なるものです。
まずは男の子さんのパパとママの意見をすり合わせて、おじいちゃんとおばあちゃんに希望を丁寧に伝えられるのが理想的ではないでしょうか?
お下がりの断り方は?
また、赤ちゃんに五月人形、鎧兜のお下がりをと言われたけど上手に断ることはできるのか?という悩みも聞きます。
このようにお伝えして丁寧に断るのが良いと思います。
これを伝えるのはパパの出番です。
お下がりをすすめてくれたご両親に感謝の意を示しながらぜひ上手に丁寧にお断りしてください。
お嫁さんであるママから言うと角が立つこともありますのでできればパパに上手に言ってもらうと良いです。
お嫁さんからも一言「新しく購入することにしましたが、お気遣い本当にありがとうございます!」とお伝えすると印象が良くなると思いますよ。
またその逆にママの親御さんから「(ママの)弟のお下がりをどうぞ」場合もあると思いますが男の子の節句ですし、パパと相談してご両親に希望をママから伝えるのが良いと思います。
また、親戚や友人・知人などから「うちにすごく良い立派な人形や兜があるからぜひ引き継いで!」と言われることは意外と多いです。
ですが、もし誰かのお下がりでも気にしないと五月人形を引き継ぐなら、品物の良し悪しなどではなく、より近い身内からのお下がりがないか確認しておいた方が良いですよ。
「うちの息子の人形を使わずになぜそんな遠縁の人のお下がりをもらうのか?」とより縁の近い方々の気分を害すことも無きにしも非ずです。
誰かに新品を買うと言って断ったのに、他の人からのお下がりをもらうなんてことも起こらないようにご注意くださいね。
我が家も誰のお下がりをもらうか、いや、もらう以前に新品にしなくてはいけないのか?などでかなり迷いました。
あまりしきたりに細かい親族もおらず、夫婦で決めて良いと言ってくれたので私(母)方のお下がりの兜をもらうことにしました。
問題なく進んだのはひょっとして義理の両親、私の両親、夫の誰もしきたりの厳しい家の長男ではなく、昔からの風習が根強くない都心部在住という点が大きいのかもしれません。
お祝い事には家のしきたりや地域の慣習などがあるので一人の判断で行動すると後でしこりを残すことにもなりかねません。
両家の決め事は何はなくとも話し合いと相談で、皆にベストな方法を見つけられると良いですね。
お子さんの晴れのお祝いですからかかわる身内は全員ハッピーでいて欲しいものです。
五月人形選び方 まとめ
ではどんな点に気をつけて五月人形を選ぶと良いか、そしてお下がりのマナーについてなどのまとめです。
- 五月人形など端午の節句の品は飾るスペースなどを考えて生活スタイルに適したものを
- 災難から守ってくれる人形は本来お下がりは望ましくない、一人につき一体が正式
- だが最近は良いものを引き継ぎたいとお下がりを気にしない人も多い
- お下がりを断る時は「一人一体が本来のやり方らしいので」と新品を用意することを丁寧に伝える
- お下がりを受け継ぐ時はより近い身内のものがないか一応確認すると良い
楽しい端午の節句になりますように。