傷を早く治すラップ湿潤療法 乾かさないで早く治す方法
2017/07/28
出来てしまった傷を傷跡が残らないように早く治すにはどうすれば良いでしょう?
傷口を消毒して乾かして絆創膏やガーゼで保護する・・という手当の方法はもう古い常識です。
転んだり打ったりしてできた擦り傷、切り傷、うっかりやけどなどすべての傷は乾かさないで治しましょう。
傷は乾かすのと乾かさないのどちらが早く治る?
肌にできた傷はヒリヒリ痛いし、見栄えも気になるしとにかく早く治したいですね。
そして傷跡が残らないようしっかり手当をしたいものです。
転んだり擦ったりして血が出たとき、どうしますか?
まずは傷口からばい菌が入らないように消毒して、しっかり乾かして絆創膏やガーゼで保護していませんか?
これはもう一昔前の手当の方法で、傷が治るのを遅くしてしまう原因になっています。
今や学校の保健室でも生徒が転んでけがをしたときは傷口を洗うだけで消毒しないというやり方をとっています。
消毒液を使うと傷を治すのに必要な皮膚の細胞も死んでしまうのです。
傷は乾かすことでかさぶたをつくります。
傷が出来たら傷口を洗い流したあとは消毒せず密封して治すのが新時代の手当てなのです。
もし今でも傷口を消毒してなるべく乾かして早く治そうという方法をとっている方はすぐにそのやり方をストップしてくださいね。
傷を早く治すラップとワセリン
傷口を乾かさないでおくことが傷を早く治す方法だと言うのが新しい常識となっています。
出血したりして傷ができると、肌の真皮からは「滲出液(しんしゅつえき)」が出てきます。
傷がジュクジュクするのはこの滲出液によるものです。
滲出液には傷口を早く治すための成分がたっぷり含まれています。
ですので、このジュクジュクを消毒したり乾かしたりすることで良い成分がなくなることは傷の治りを遅くしてしまうことにつながります。
この滲出液は新陳代謝の力で細胞を培養して成長させる素晴らしい自然の傷薬です。
滲出液を傷口になるべく長くとどまらせるために傷口を密封しましょう。
できた傷口を滲出液が乾かないようにラップとワセリンで密封して治すのは「湿潤療法」または「モイストヒーリング」、「ラップ療法」と呼ばれます。
湿潤療法は滲出液と言う皮膚の再生をスムーズにする体液の力を利用して傷を早く治す方法で1962年にイギリスのウインター博士が提唱して広まりました。
またこの療法にワセリンを使うことで皮膚への密着度を高め、空気を遮断して傷口に浸出液が満たされる手助けとなります。
傷口を早く治す方法「湿潤療法
・ラップ
・ワセリン
・テープ
- 傷口を水道水で洗い流す(消毒液は決して使わないこと)
- 傷口をすべてカバーできる大きさにラップを切る
- ラップにワセリンを塗る
- ワセリン付のラップで傷口を覆い、周りをテープで留めて密封する
※1日1回交換、また汗をかいたら1日2~3回ラップを交換します。
この療法では傷の治るスピードは年齢に関係なく、子どもも年配者も同じように早く治っていくと言われています。
日常のけがが多いお子さんから、新陳代謝が低下してきた年代のかたもぜひお試しください。
合わせて使いたい傷を早く治す方法
ラップで傷口を密封することで細胞修復・成長を助ける滲出液を乾かさずに自らの力で傷を治すのが湿潤療法です。
治ったあとは出来てしまった傷跡を薄くする作用が期待できると言う臨床結果もある美容オイルの助けを借りるのも良いでしょう。
傷跡を薄くする研究報告がある「バイオイル」
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また、ラップで傷口を密封しても透明なので人前にでるのには少し戸惑ってしまうこともありますね。
その場合は同じ湿潤療法のしくみをもつハイドロコロイド素材の絆創膏が市販されていますので使ってみましょう。
ハイドロコロイド絆創膏も傷口を乾かさない湿潤療法を利用した素材の絆創膏です。
こちらも2~3日に一度の交換で良いものですし、最近の製品は肌になじみやすい目立ちにくく伸縮性のあるものが市販されています。
傷のケアまとめ
出来てしまった傷は決して消毒せず、乾かさないのが鉄則です。
傷を早く治すためにはラップで傷口を密封することにより滲出液の力で細胞を再生させる湿潤療法の手当てをおすすめします。
同じ理論で使える市販のハイドロコロイド素材の絆創膏や傷跡を薄くするという研究結果のあるオイルもあります。
いろいろなケアグッズを利用しながら傷を早く治し、傷跡のケアもしてお肌を健やかに快適に過ごしてください。
ご参考になれば幸いです。