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インフルエンザと予防接種の妊娠への影響 妊婦への予防投与は?

      2016/11/25

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毎年日本も11月頃になると「インフルエンザ流行の兆し」とニュースになり始めます。

インフルエンザは初冬に徐々に蔓延し始めて、流行のピークを迎え、そして温かい春本番ごろに終息します。

その冬から春に妊娠を希望する女性、妊娠初期、中期、後期、出産を迎える妊婦さんはたくさんいらっしゃいますね。

妊娠中にインフルエンザにかかるとどんな影響が心配されるのでしょうか?

また、妊活中の女性や妊娠中の女性はインフルエンザの予防接種について迷いますね。

インフルエンザの予防接種は受けるほうが良いのでしょうか、受けないままでも良いのでしょうか?

予防接種を受けても妊娠や赤ちゃんへの影響はないのか、妊娠中に予防的に抗ウイルス薬を飲めるのか?など気になることをまとめます!

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妊娠中のインフルエンザの胎児への影響は?

まず始めに妊娠中にインフルエンザに罹ってしまった場合のお話しをします。

妊娠中はたいてい普段よりは体力や免疫力が低下した状態となっています。

いつもならかからないような病気や症状に悩まされるのが妊娠中の女性です。

毎年インフルエンザとも無縁だった女性も、妊娠中はいつもよりインフルエンザにかかりやすい状態にあるということですね。

では妊婦さんがインフルエンザになるとどんがリスクがあるのでしょうか?

まず安心していただきたいのが、母体がインフルエンザに感染しても胎児への直接的な影響はないとされていることです。

お母さんがインフルエンザに感染してもお腹の赤ちゃんの成長や機能の発達に悪影響はまずないということです。

お腹の赤ちゃんに影響がないならひとまずインフルエンザを極度に恐れる必要はないかもしれませんね。

しかし、母体のインフルエンザウイルスが赤ちゃんへの悪影響はなくても、妊娠の経過や出産への影響を及ぼす場合があります。

インフルエンザ 妊婦への治療は?

インフルエンザのような激しい症状の病気に罹ってしまうと妊娠している母体への影響が大きくなります。

妊娠中は免疫力や体力の低下により病状が悪化しやすくなっています。

高熱、ひどい咳やくしゃみ、倦怠感、食欲不振による栄養不足などが続くと母体に大きく負担がかかります。

最近になってインフルエンザにかかった妊婦さんは通常よりも早産の率が高くなることがわかり始めています。

それなら新しく開発されたインフルエンザの薬で治療をすればそんなリスクにおびえなくて済むのでは?と思いますね?

インフルエンザの治療薬に胎児への影響がなく、熱も下がって5日くらいで完治できるなら発症してそれほども深刻ではないのではと思うところです。

ところが、インフルエンザの治療に使われる抗ウイルス薬が妊婦さんには基本的に使えないのです。

妊娠中の女性への抗インフルエンザウイルス薬の投与は、有害であったという報告こそないものの、安全性についてはまだデータが不足しています。

使用経験が少ない抗ウイルス薬を妊婦さんへ使うのは厳しい制限をされているのが現状です。

そのため妊娠中にインフルエンザを発症してしまったら「安静および水分と栄養補給」が基本の治療となります。

普段なら5日くらいで落ち着くインフルエンザ症状も妊娠中は通常より症状が重く長引いてしまうことも考えられます。

場合によっては1週間~2週間も高熱や吐き気、倦怠感などの全身症状と闘わなくてはなりません。

インフルエンザに罹った妊婦の身体は非常に大きな負担を受けること、早産率が少しでも上がることなどを考えると妊娠中は特にインフルエンザにはかからないほうが良いですね。

このため、妊娠中のインフルエンザ罹患は胎児への影響はまずないものの、注意して予防を心がけなくてはなりません。

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インフルエンザ予防接種の妊婦への影響は?

さて、インフルエンザは妊娠中にかかると悪化・長期化しやすく治療法がないため予防することが最善の方法だとわかりました。

予防として一番に思いつくのがインフルエンザの予防接種です。

このインフルエンザの予防接種ですが、まずインフルエンザを確実に予防するものではありません

予防接種のワクチン接種をしてもかかる場合もあります。

この予防接種の目的はインフルエンザの完全な予防ではなく、重篤化や健康被害をくいとめる効果が期待されるということです。

薬によって治療することができない以上、妊婦さんへはインフルエンザ予防接種によって感染を予防することが第一の対策となります。

では、インフルエンザ予防接種を妊娠中に打ってもよいかということについてです。

妊娠中にインフルエンザ予防接種を受けても有害な報告は現在のところないということから、現在ほとんどの先進国で妊婦は予防接種の対象となっています。

インフルエンザワクチンは不活化ワクチンですので胎児に悪影響が出ることはほぼ考えられず、妊娠の初期・中期・後期の全期間中において接種ができます。

ただし、日本では「妊娠初期は自然流産の可能性が高く、不安定な時期なのでこの時期は積極的に打たないほうが良い」という見解のお医者さんもいらっしゃいます。

迷うところですが、母体の健康状態や妊娠の経過など総合的に判断して摂取するかどうかを産婦人科医に相談してみるのが良いと思います。

特に妊娠初期は医師の判断を仰ぎ、予防接種を受けるか受けないかを決めるのがよいのではないかと思います。

また、その一方で使用経験から妊婦に対するワクチンの安全性もわかってきており、欧米では妊婦も予防接種を推奨されています。

そして妊娠中期や後期はインフルエンザにかかると症状が重くなりやすいとされ、妊娠28週以降が流行期にあたる方は予防接種を積極的に検討すべきという見解があります。

アメリカのテネシー州の妊婦さんをの入院と死亡の頻度で調査した結果、インフルエンザの流行シーズンに妊婦の入院と死亡率が上がることがわかったそうです。

インフルエンザの流行期において、特に妊娠中期・後期の妊婦の入院死亡頻度がグンと上がるということは、インフルエンザの影響で妊婦が入院したり死亡したりするケースが増えると言うことです。

これらのことから産婦人科医にも相談しながらインフルエンザ予防接種を妊娠中は受ける選択肢をもつのが良いかもしれません。

抗インフルエンザ薬の妊婦への予防投与は?

基本的に妊婦への抗ウイルス薬の投与についてはかなり厳しい制限が設けられています。

しかし妊娠中に、

  • インフルエンザに感染した人と知らずに接触してしまった
  •  
     

  • 家族のインフルエンザがわかり、同じ家で濃厚接触することになった

ということも起こることだと思います。

その場合、発症しないために抗インフルエンザ薬を予防的に飲むことがあります。

医師の判断になりますが、発症48時間以内に服用することで症状の軽減が期待されるインフルエンザの抗ウイルス薬を投与してもらうこともあります。

妊娠の経過や医師の考えなど様々な要素によって決定しますので、ご心配ならかかりつけ医に相談してみてくださいね。

かかりつけの産婦人科医でない内科などで受診する場合は必ず妊娠中である旨を伝えてください。

ただし、抗インフルエンザ薬による胎児への影響は報告がないものの、インフルエンザを発症させない効果はそれほど高くないようです。

以上をふまえ、まずは十分な休息や手洗い・うがいなどのインフルエンザ予防対策、そして予防接種についても検討するなどの対策で元気に妊娠期間をお過ごしくださいね。

インフルエンザのことで不安なことがあれば産科の先生に相談しながら解消し、あまり心配し過ぎずマタニティーライフを快適にお過ごしください!

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