インフルエンザ予防接種を妊娠前に受けた影響は?妊活中の不安
2016/10/28
赤ちゃん待ちの女性にとって秋からは「インフルエンザになったらどうしよう」と心配な季節ですね。
もう一つの心配ごとに「インフルエンザの予防接種と妊娠の可能性の時期が重なったら?」ということがあります。
また、妊活中にフルエンザの予防接種を男性(夫)が受けても大丈夫?ということも気になりませんか?
とにかく病気やワクチンに関しては気になることが続々と出てくる妊活中から妊娠中。
一番に目指すところは疑問や心配から解放されて心身ともにリラックスした健康な状態でいることではないでしょうか。
妊活とインフルエンザワクチンの関係についてまとめました。
インフルエンザの予防接種を妊娠前に受けるべき?
妊活中で妊娠を希望している冬には特にインフルエンザを確実に予防したいですね!
でもこの期間は
- 毎年インフルエンザ予防接種は受けてるけど、今年は妊娠を希望しているからワクチンを受けても妊娠超初期に大丈夫かな?
- 排卵時期にワクチンが身体に入って大丈夫?
- 予防接種で赤ちゃんの成長や器官に悪影響は出ない?
と心配ごとのオンパレードになってしまいます。
それでは妊活中のプレママさんのメンタルの状態が健康に保てないので良くありませんね。
結果から申し上げますと、インフルエンザの予防接種を妊娠前に受けても問題ないとされています。
さらに、妊娠超初期から妊娠中期、妊娠後期まで妊娠の全期間を通じてインフルエンザワクチンを受けることができるとされています。
ただし、妊娠初期については「接種OK」とワクチンを推奨する意見と「接種は見送る方が良い」という慎重派の意見に分かれています。
妊娠初期はさまざまな理由で妊娠の経過が不安定になりやすいのでこの時期だけは外した方が良いというのが慎重派の考えです。
かかりつけの産婦人科の先生に尋ねてみてはいかがでしょうか?
おそらく、信頼できる先生の判断を仰ぐことほど安心できる材料になるものはないはずです。
少なくとも妊娠前の女性がインフルエンザ予防接種を見送ることは必要ないでしょう。
排卵の時期も含め、妊娠超初期にワクチンを接種したことによる悪影響を心配する必要はありません。
ご参考までに、国立成育医療センターの、妊娠初期を含む妊娠全期間中にインフルエンザワクチンの接種を受けた妊婦の調査では、
- 妊婦への副反応(副作用)
- 胎児への影響
- 早産、奇形
は認められなかったと言う報告があります。
それよりも、妊娠中にインフルエンザになり重症化することの方が心配です。
予防接種が完全にインフルエンザを予防することはできませんが、重症化を防ぐ効果が期待されています。
妊婦さんがインフルエンザになった時の治療法や胎児への影響についてはこちらをご参考に。
◆インフルエンザと予防接種の妊娠への影響 妊婦への予防投与は?
インフルエンザ予防接種の直後に妊娠がわかったら
インフルエンザの予防接種は母体にも胎児にもほぼ悪影響を示すデータがないことがわかりました。
ただし妊娠初期のインフルエンザ予防接種については問題ない派と慎重派の見解がありますので、ご自分のかかりつけの医師と相談してみましょう。
また、予防接種を受けた妊活中や妊娠の可能性がある女性が慎重派の「妊娠初期の予防接種は控えたほうが良い」という意見を聞いたからと言って落ち込まなくても大丈夫です。
予防接種直後に妊娠がわかった!
妊娠の可能性があるのに予防接種をしてしまった!
そんな場合でも赤ちゃんをあきらめるということは全く考える必要はありません。
国立感染症研究所は、
「妊娠初期にインフルエンザのワクチンを接種して胎児に以上が出る確率が上がったというデータがないことから、予防接種をした後に妊娠が分かっても中絶の必要はないと考えられている」
としています。
また、夫やパートナーの男性がインフルエンザワクチンを接種した場合はどうでしょうか?
こちらもワクチンによる精子への悪影響を示すデータがないので、男性がインフルエンザ予防接種を受けることにまず問題は無いとされています。
つまり、妊娠を希望する妊活中の男女、接種直後に妊娠が分かった女性もインフルエンザの予防接種を受けたことで妊娠や胎児への悪影響を心配することは無いようです。
インフルエンザの予防接種 妊娠前後に夫は?
最後にインフルエンザの予防接種を夫(パートナーの男性)は受けるべきか?についてです。
まず、妊活期間中の男性への予防接種はまったく問題ありません。
では妊娠期間中はどうでしょうか?
予防接種を受けたからといって感染しないということではないことから、絶対に必要かと言われればそうではありませんね。
ただ、電車や会社という人混みの中でインフルエンザウイルスに感染しやすい環境にある男性は発症リスクが高くなりそうです。
妊娠中に、インフルエンザを発症しなおかつ重症化した夫の看病で妊婦さんの身体に多大な負担がかかっては大変です。
そして最も避けたいのは発症した夫から妊婦さんが感染→発症→重症化で入院というパターンです。
このことから、妊娠中および予防接種がまだ受けられない乳児がいる間は夫にも予防接種を受けてもらうのが良いと思います。
インフルエンザの抗体は体内で予防接種のあと2週間~1ヶ月ほどかけて作られます。
妊活中のかたも、インフルエンザ流行期前に抗体を作れるように前もってお2人で予防接種を受けておいても良いでしょう。
さいごに
私自身は予防接種には非常に慎重派です。
受けなくて良いものは受けない、かかっても免疫力で治す!とインフルエンザの予防接種は受けたことがありませんでした。
妊娠中も実は予防接種は受けませんでした(幸いインフルエンザにもかかりませんでした)。
しかし、後であの妊娠後期~出産時の身体の負担や出産の苦しみを思い出すと恐ろしいです。
万一あの時期に万一インフルエンザにかかって重症化していたら・・・母子ともかなり大変な事態になったと思います。
そしてあの時期に家族がインフルエンザになったら精神的にパニックになっていたかも!とも考えます。
赤ちゃん待ちのカップルはインフルエンザ予防にまずは十分な栄養と睡眠、手洗い、うがい、そして予防接種を選択肢に入れても良いと思います。
まずは信頼できる産婦人科の医師に納得、安心できる説明を聞けるよう相談なさってみてはいかがでしょうか?
どうぞご家族皆様で健康にマタニティーライフを楽しんでくださいね!
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