五月人形と兜 兄弟は平等に?端午の節句で次男三男は?
2017/04/12

長男の初節句が終わり、2人目、3人目の男の子が生まれたお母さんたちは疑問だらけですね。
「五月人形や兜などは初節句にそろえた長男の飾りを兄弟で共有すれば良いよね?」
「一人に一つずつないとあとで『不公平だ』と揉め事になるかな?」
「でも値段もそこそこ高いし、五月人形が何個もあると置き場所や収納に困る・・・」
端午の節句の五月人形は二人目以降の兄弟ではどのように用意してお祝いすると良いのでしょうか?
私も感じたその疑問について周囲にリサーチした結果をお伝えします!
初節句 二人目以降の男の子は?
男の子が二人目、三人目となったときの兜、五月人形、鯉のぼりetc.などはみんなどう用意するの?
そもそも人形も兜もひとつしかいらないんじゃない?
この鎧兜を兄弟で共有させてしまおう!
いや、兄弟でこの五月人形は一緒に使ってはだめと聞いたことあるな。
お兄ちゃんだけひいきだと弟が思ったらかわいそうだからやはり新しく買って兄弟は平等に!
でも予算も置き場所も、それに収納も困るな~。
ご兄弟が増えるとそんな疑問がぐるぐるしてしまいますよね。
五月人形や兜飾りには「そのお子さんに降りかかる厄災を身代わりになって引き受ける」というお守りの意味合いがあります。
本来はその本人一代のお守りと考えれば一人につき一体が正しくお下がりも共有もNGと言うことになります。
長男が生まれた時は初節句として盛大なお祝い飾りを用意したけど、これを次男以降も同じようにとするのは難しい・・・。
そんなご家庭はとても多いものですね。
ご長男には高価な飾りものを揃えたけど、それを兄弟で同じようにそろえると予算と置き場所に困ります。
そこで男の子のご兄弟がいる周囲のご家庭に皆さんどうしているのか聞いてみました。
まず本来の意味を大切にするなら五月人形は兄弟で共有しないというのが本筋です。
ですが実際はやはりご兄弟一緒に飾られる方が多いということがわかりました。
その家に代々伝わるお父さんが使っていた端午の節句セットを三兄弟で共有しているというご家庭もありました。
また、それとは逆に次男三男が生まれた時のことを考えてコンパクトなケース飾りのセットを用意したという方もいます。
経済的なことや収納スペースなどを考えた上で「兄弟は平等に!」と考えるとこのケース飾りを一人ずつ用意というのは良いですね。
節句祝い 次男からはどうしてる?
今の時代、長男が家や土地を継ぎ、もっとも重宝されるという習慣はとても薄れてきました。
同じ大切な子どもなんだから二人目以降の兄弟でも平等にお祝いしたいと考えるのは当然ですね。
先ほどの例のように最初から一人に一つケースの端午の節句飾りを用意できれば一番平等になるとは思います。
ただご長男で大きい飾りを揃えてしまったご家庭は平等にするのに頭を悩ませていました。
そこでなるべく兄弟が平等になるようにされたアイデアは以下のようなものがありました。
※東京近郊地域の方に聞きました。お住まいの地域の風習は違うかもしれませんがご参考になさってください。
- 長男の五月人形飾りに次男の名前の木札(立札)を並べ2人のものとわかるようにした
- 次男と三男の名前ののぼり旗を用意して立てた
- 長男は兜、次男はつるし飾り、三男は鯉のぼりと兜の描かれた掛け軸(タペストリー)の五月飾りを用意
- 長男は人形、次男は弓破魔を用意した
- ミニ兜と鯉のぼりを一つずつ追加していった
- 小さめの人形、ミニ兜、室内用の鯉のぼりと兄弟それぞれに買い替えた
- 長男は祖父母が用意した五月人形、次男には小ぶりな金太郎が兜と鯉のぼりを持っているセット飾りを用意
- 五月人形も兜もいらない、あとで不公平にならないように最初から用意していない
- 端午の節句は全員飾りなし。兜の折り紙やイラスト、子どもたちの喜ぶ料理とケーキだけでお祝いしてる
<番外編>
どのお家も「長男だけが立派なお祝いをしてもらった」という印象を弟さんたちに与えないように工夫していました。
幼いうちは「お兄ちゃんだけ大きいのずるい!」「ひいきだ!」と思ってしまうのはかわいそうですよね。
ご兄弟全員に「自分が大切にされた」という思い出をそれぞれに持たせたいものですね。
余談になりますが、男の子は大きくなると五月人形や兜のことなどすっかり忘れてしまいます。
我が弟は立派な五月人形を持っていることを嘆き、いとこの息子三兄弟は中学生の頃「兜なんていらない」と全員が見向きもしなくなりました。
本当に成長するまでの短い間のことですが、親としては「兄弟は平等に」と悩んでしまうものです。
ですが全員に平等に立派な端午の節句飾りを!と揃えてあげられる予算やスペースがあるご家庭はそれほど多くありません。
皆さんにうかがっているうちに見えてきたことは、実のところそれほど無理せずにただ心をこめてお祝いするだけで良いのかなと思います。
大切なのは「みんな同じ大切な可愛い息子たち!」と親の心を伝えられることではないでしょうか?
高価な飾りがなくとも家族そろって端午の節句のお祝いの膳を囲み、子どもの日の記念撮影をするだけでも十分だと感じます。
その子を大切に思う心を形にするのには兄弟が全く同じ飾りでなくても良い、これがリサーチ結果から見えた結論でした。
端午の節句飾り兄弟は結局どうすれば?
五月人形や兜をはじめとする端午の節句飾りを兄弟でどのようにしているかまとめます。
- 本来の厄災除けのお守りと意味からすると一人一体ずつがならわし(お下がり・共有はダメ)
- 最近は良いものを大切につかうという意識から節句飾りはお下がりの家も多い
- 五月人形や兜を兄弟間での共有としている家庭も多い
- 次男以降は名前の旗、木札、タペストリー、吊るし飾り、弓太刀などでお祝いするアイデアもある
- 子どもが生まれるたびに小さな兜・人形・鯉のぼりを一個づつ追加することも
- 長男と格差がないように次男以降の弟にも同じ格式の節句飾りを用意する家もある
- 形にとらわれず親の愛情が公平に伝わるお祝いをすることが大切なので同じ節句飾りでなくても良い
兄弟間でお祝いの格差がないように、とは皆さんが頭を悩ませる共通の事柄です。
しかしながら、親が子の健やかな成長を願い端午の節句を祝うという思いが子どもの心に刻まれていくことが何より大切ですね。
家族でのお祝いという豊かな思い出が子どもに残されれば、兄弟で持つ五月人形や兜そのものが親の愛情の格差をはかるモノサシにはならないのではないでしょうか?
兄弟で同じものを揃えなくてもお兄ちゃんも弟さんたちも同じように心を込めたお祝いをすれば良いはずです。
では愛情あふれる楽しい端午の節句をお楽しみくださいね!