ノロウイルスをいつも怖がりすぎて不安 うつらない方法はある?
2016/12/22
ノロウイルスにかかって本当に参った、ノロには2度となりたくない!と思っている方が多いのではないでしょうか?
なった人にしかわからないあの嫌な症状!
吐き気や嘔吐、下痢、脱力感で立っているのも寝ているのもしんどいという身の置き場のないつらさ・・・
とにかく今年はあのノロには絶対うつりたくない!という方、そしてもしかしてもううつってるかもと心配な方。
今できることをやりましょう!
ノロにうつらない方法はある?
ノロウイルスの何が嫌かというともうそれはなるのではないかという心配に始まりすべて嫌なのですが、特にあの急激に来る症状が憎いですよね!
さっきからなんだか気持ち悪いな、なんとなくお腹が痛いな、というかわいらしい始まり方ならまだ許せます。
でもノロウイルスは夜中に突然、またはさっきまでご飯もりもり食べてテレビを観ていたら突然!というように前触れもなくいきなり来るんです。
しかも突然の嘔吐や止められない下痢というまったく我慢のきかない状態です。
子どもはもちろん、大人でもトイレまで間に合わないことも。
そして嘔吐や下痢の症状は早い人なら1日で回復することもありますが、たいてい回復には2~3日、重いと1週間程度かかります。
ではこの憎いノロウイルスにうつらないように予防する方法があるのでしょうか?
それは、もう今や常識ともなっている、
- 石けんで指から手首までの手洗いを励行
- 汚染源に近寄らない
- 不特定多数が利用するトイレを使わない
- 不要な外出や人混みを避ける
- 万一感染者の吐しゃ物や便の処理をするときは塩素系消毒をする
ことです。
ノロウイルスにはアルコール消毒の効果はほとんどなく、塩素系消毒が効果的です。
一番簡単なノロウイルス対策の消毒液作り方
- 水を500mlのペットボトルに入れます
- そこへ市販の塩素系漂白剤をペットボトルのキャップ1~2杯入れます
この消毒液でウイルスに汚染された思われる部分をふき取ったり、スプレーしてノロウイルスを死滅させます。
この消毒液は保存がきかないので使う時、または1日分だけ作りましょう。
このあたりはノロについて調べたことがある方々には耳にタコができるほどの情報だと思います。
そして、これが確実にうつらない方法ではないこともご存知でしょう。
ノロに感染しても症状がでない人もいる
ノロウイルスに感染した人で嘔吐・下痢などの症状が出る人と無症状の人がいます。
この感染しているのにまったく症状が出ない、感染しても発症しないことを「不顕性感染」と言います。
食中毒患者の手当てを行なう医療関係者には同じノロウイルスが体内に入っても無症状の人が一定の割合で存在すると言っています。
すべての患者の検出が難しいので検出正確に統計はとれないものですがノロの不顕性感染者は1割~5割ほどいるのではないかという見解をもつ方もいます。
そしてこの不顕性感染の感染者もウイルスのキャリア(保菌者)なので感染力を持っています。
ノロウイルスは呼気から感染するというような空気感染はほぼありませんが、排泄したものには驚くほどの感染力を持っています。
つまり、症状がある、なしにかかわらず、体内にノロウイルスを保菌している人の便などには強力な感染力があると言うことです。
病気にもよりますが、だいたい人は100個くらいのウイルスで感染すると言われます。
そしてノロウイルスに感染した人の便1gに含まれるウイルスは驚くことに100万個も存在しているのです。
単純にたった1gの便が1万人くらいの人を感染させると言う、すさまじい感染力を持っているのがこのノロウイルスです。
ノロウイルスの怖いところは、つらい症状もさることながらこのウイルス自体の強さと感染しやすさにあります。
2006年には東京都心のホテルでノロウイルスの宿泊客が嘔吐し、その清掃が不十分だったことでウイルスが空気中に舞い上がり他の宿泊客にノロ集団感染をさせてしまいました。
そして健康そうに見える不顕性感染のキャリアからもノロウイルスがうつってしまうこともあります。
発症した人、しなかった人どちらも1週間から1か月程度、便の中にノロウイルスを排出し続ける可能性があります。
その便のウイルスがあるところを触った手についたウイルスも感染を拡大させます。
結局、普通に健康に過ごしている人とトイレはもちろん、その人が調理したものを食べたり、触った品物を共有しただけでうつってしまうこともあるということです。
また、ノロウイルスは低温に強く乾燥しても1か月程度は生き残り続けます。
道ばたや駅のホームにある嘔吐物に不活化していない感染力のあるウイルスが含まれていることもあります。
どこにいても家を一歩出ればノロウイルス感染の脅威にさらされることになるのです。
「そんなに脅かすようなことばかり書いていったいどういうつもりなんだ!」とそろそろお叱りを受けそうですが、ここに一番私がお伝えしたいことがあります。
それは「ノロを完全にシャットアウトしようと神経質になり過ぎないのが大切」ということです。
私の経験上、ノロウイルスはこれほどまでに感染力が強く、また防ぐことも難しい感染症ですから怖がり過ぎても心身に良いことはひとつもないということなのです。
そんなにノロが怖い、もう外に出たくないとばかり言っていては自分の生活が委縮してしまいますよね。
まさにノロノイローゼの状態になってしまいます!
特に嘔吐恐怖症の人などはノロが怖いと日常生活もストレスだらけになってしまい精神的にとても負担ですね。
それでは日々の生活が恐怖と不安に支配されてしまい、全く楽しくないでしょう。
もうおわかりのようにノロウイルスを完全に自分の周りからシャットアウトするのはとても難しいことです。
ノロにかからないためにできる手洗いなどの予防をすることしか防御策はありません。
また、ノロにはうつっても発症しない、または回復が早ければそれほどつらいものではありません。
ノロウイルスへ私の対策
ノロノイローゼも経験した私がさんざん不安や恐怖におびえ、しかも自らが何度もノロにかかった経験から思うことがあります。
それは、やはり免疫力の高さがノロを発症させないためにすごい力を発揮するのではないかということです。
私が「あ、あの人からノロがうつったかも!」となった時にまずするのは「睡眠時間の確保」です。
免疫力を高めるには睡眠と食事が大切です。
特に睡眠不足は免疫力を低下させますので、何が何でも寝て体力をつけます。
ノロ流行シーズンや、うつったかも?と思ったら運動量も極力減らし体力の消耗はしないように心がけます。
そして食生活は、胃腸に負担をかけない食事をするのが一番です。
刺激物は控え、何より胃腸をはじめとする内臓を酷使して体力を奪う「食べ過ぎ」をしないようにしています。
たくさん食べて栄養と体力をつけるのが身体のためだという常識はかなり昔の食料時代が悪かった時代の話。
現代人の食べ過ぎの私たちは、食べないことで内臓を休める生活のほうが身体に良いのです。
運動量も食事も減らして体力を温存しておきます。
このノロを発症させない方法は子どもさんも同じです。
流行期やうつったかも?と心配な時はなるべく体を休めてあげてくださいね。
この睡眠時間を確保して体力を温存する方法でこの数年は流行時もノロ症状とは無縁です。
もちろん不要な外出や公衆トイレは避け、手洗いもこまめに行なっています。
そしてもうひとつ大切なのは「ノロを怖がり過ぎない」ことです。
さきほど述べましたように、不顕性感染という健康に見える保菌者からも感染することがあります。
1ヵ月も生き残ることができ、いたるところに存在する可能性のある強力なノロウイルスを普通の生活から徹底的に排除することはほぼ不可能でしょう。
怖い、不安、緊張という感情のストレスは身体に想像以上の負荷をかけています。
ストレスは免疫力を低下させるのでできるかぎり余計なストレスは避けたいものです。
とにかくあまりノロに神経質にならず、怖がり過ぎないことは大切です。
ノロにうつらない方法は予防しかありませんが100%ではありません。
ただ、ノロにうつっても発症させないで元気にやり過ごす方法は元気で免疫力の高い身体と心の状態にあることです。
みなさんもこまめな手洗いをし、睡眠時間をたっぷりとって免疫力をアップさせてぜひノロウイルスを撃退してくださいね。