頭痛薬は飲み過ぎると効かない? 片頭痛の原因と治し方
2016/08/31
特に病院へ行くほどではなくても日常的に頭痛に悩まされる人はとても多いのをご存知ですか?
頭痛にもいくつかタイプがあります。
このうち急に激しい頭の痛みが起こり吐き気を伴うこともあるなど日常生活に支障をきたすのが片頭痛です。
緊張型頭痛と片頭痛
頭痛には大きく分けて「緊張型頭痛」と「片頭痛」の2つがあります。
頭全体が締め付けられるようにな痛みが始まり、その痛みが時間とともに軽減したり、寝込まなくてもなんとか日常動作ができるのは「緊張型頭痛」です。
一方、脈打つようなズキズキした頭の痛み、吐き気、音や光の刺激に過敏になる、動くと痛みが増すなど、日常生活に支障が出るのは「片頭痛」です。
片頭痛の患者の男女比は女性患者はが男性の3倍以上、また年代は30~40歳代が発症のピークとなっています。
片頭痛が起こる原因として考えられているのは以下の通りです。
- ストレス、肩こり、睡眠不足
- 月経周期に伴うホルモンの変化(女性ホルモンであるエストロゲンの減少)
- 人混みや空気の悪い場所
- 強い光や音、においの刺激による誘発
- 親からの遺伝(100%ではない)
女性なら月経前に甘いものが欲しくなる・倦怠感・むくみ・あくびがでるなどの変化が起こった経験がありませんか?
この女性ホルモンの変化で起きる症状は、片頭痛の前触れ症状とよく似ています。
また、片頭痛がなぜ起こるかのはっきりした原因はまだ解明の途中です。
しかし、ストレスなどの要因で頭の血管周辺の三叉神経が刺激されることで放出された痛み物質が血管を広げて炎症をおこすために頭痛が引き起こされるという見方が一般的です。
頭痛薬は飲み過ぎると効かない上に悪化させる
片頭痛は急な激しい痛みが耐え難く、動くことも困難になることがあるため鎮痛剤に頼らざるを得ない状況が起きやすくなります。
このため、市販の鎮痛薬を常用して使用過多、もっと怖い言葉でいうなら薬物乱用となる危険性を秘めています。
1ヶ月の半分以上の日数に頭痛を感じることがあり、10日以上市販の頭痛薬を服用していると薬物乱用頭痛が疑われます。
薬物乱用頭痛は次のように発症していきますので思い当たる部分がないかチェックしてみてください。
薬物乱用頭痛が起こるしくみ
- ひどい頭痛を体験する
- その耐え難い痛みがまた起こるのではという予期不安が大きくなる
- 痛みが起こる前から頭痛薬を予防として飲む
- 薬の服用回数が増えてくる
- 少しの痛みにも敏感になり頭痛の回数が増える
- 鎮痛薬が痛みに効きにくくなる
- 頭痛発作への不安を抑えるために薬の量が増える
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このような段階を経て薬物乱用頭痛となってしまいます。
薬物乱用頭痛は片頭痛よりも治療が難しく、また回復するのにも時間がかかります。
市販の頭痛薬を飲んでも痛みに効かないけど飲む、頭痛が起こってもいないのに予防的に薬を飲むなどの行動をとっているならすぐにやめましょう。
片頭痛の治療は、痛みを誘発する原因を取り除くことと痛みを抑える正しい薬の服用がメインとなります。
現在は痛み始めにのむと痛みピーク前に頭痛を終息させられるトリプタン製剤が多く使われます。
また、頭痛の発作が頻繁にある、薬物乱用頭痛が疑われるなどの場合は頭痛の予防治療が有効です。
頭痛専門医のいる医療機関、頭痛外来を設けている病院などで頭痛専門医を受診して診断と処方を受けてください。
片頭痛にはこの食べ物が効く
薬による頭痛の治療を続けながら、日常生活でできる頭痛へのセルフケアも同時に行ないましょう。
血行を促し緊張を緩めるストレッチや深い呼吸で自律神経を整えるヨガなどの運動をして頭痛を予防するのもおすすめです。
また、頭痛を誘発する食べ物や、不規則な生活習慣、刺激を受ける行動などを控えていくことも大切です。
頭痛に良くないとされる食べ物は
・アルコール
・チーズ
・チョコレート
・スナック菓子
・ハムやソーセージ
です。
また、逆に頭痛予防に効くとされているのは、脳の代謝を改善する作用のあるマグネシウムやビタミンB2を含む食品です。
頭痛に良いとされる食べ物は
・大豆製品(納豆・豆腐・味噌など)
・海草類 (わかめ、ひじき、昆布など)
・魚介類
・ナッツ類
・レバー
・うなぎ
・卵
などです。
特に大豆製品にはマグネシウムとビタミンB2の両方が含まれるので、大豆製品は日頃から頭痛予防のために積極的に摂ってください。
和食中心の献立にして、適度なリラックス運動や快適に過ごせる正しい生活習慣を続けることで頭痛の悩みから解放される日を目指しましょう。
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