読書感想文簡単な書き方 課題図書「さかさ町」例文 小3から小4
2016年の課題図書となり、小学生が夏休みにワクワクしながら読んだ物語「さかさ町」をご存知ですか?
あらすじがシンプルでゆかいなお話なので読書感想文を書きやすいと思います。
さかさ町はあらゆる年代が面白く読める内容ですが、小学3年生~小学4年生には特におすすめの本ですよ。
今回は「さかさ町」の読書感想文を小学4年生の子どもと一緒に書いてみます。
【例文あり】
さかさ町のあらすじ
リッキーとアンの兄妹はおじいちゃんの家へ向かう途中に乗っていた汽車が故障してしまいました。
途中下車したところは「さかさ町」駅、すべてが逆さまの町でした。
その町では文字も逆さまに書かれており、家も屋根が下、車は後ろ向きに走っています。
買い物をするとお金をもらえたり、野球の試合は点数が少ないほうが勝ち、子どもが働き老人は遊んで暮らします。
学校では覚えることではなく忘れることを勉強するという全部があべこべの町。
そんな不思議な町での1泊は二人にとって忘れられない愉快な旅となりました。
あらすじを読んだだけでも「面白そう!」「楽しくすぐに読めそう!」と感じる子どもも多いようです。
さかさ町を課題図書とする対象学年は小学校中学年となっていますが低学年でも大人でも年齢を問わず楽しめる本です!
60年前にアメリカで出版された良書で、おもしろく読み進めるうちになにか大切なことを心に残してくれますよ。
また、ストーリーがシンプルかつ展開が早いので普段は読書感想文を書くのが苦手な子でも感想を書きやすい本だと思います。
さかさ町は好奇心が旺盛で物事を多面的にみられるようになってきた小学3~4年にはぴったりの課題図書です。
では、さっそくさかさ町を読んだ感想文をご紹介します。
読書感想文例 課題図書「さかさ町」
「いつかさかさ町に行ってみたい」
4年1組 山本 A美
「こんな町に行ったらびっくりするだろうな。でも楽しそう!」
わたしはこの本を読んでさかさ町に旅行してみたいと思いました。
全部が逆のさかさ町はなんだか遊園地みたいでおもしろそうです。
家が上下さかさまに建っていたり、車が後ろ向きに走っているのはこわいけどすぐ慣れると思います。
わたしがさかさ町で特に気に入ったのは、お買い物をするとお金がもらえることと、病院の薬が甘いことです。
今わたしが住んでいる世界ではものを買うときにお金をはらいます。
でもさかさ町ではお店で売る人がその商品をほしい人にお金をはらって買ってもらいます。
ほしいものを買ってお金がもらえたら、ほしいものとおこづかいがどんどんたまるのでどんなにすてきだろうと思いました。
そして、病気になった時はお医者さんに甘くておいしい薬をもらえます。
病気の人を良くするため薬はおいしくなくちゃ、とお医者さんが言うのを聞いてうらやましくなりました。
アンがもらった薬はキャンディーよりも甘いそうです。
そんなキャンディーより甘くておいしい薬をもらえるならわたしも病院がきらいじゃなくなるのに、と思いました。
本を読み終わったあと、となりの渡辺さんと「どんなさかさ町があったらいいかな?」と話し合いをしました。
渡辺さんは「学校で先生が勉強して、子どもたちはお菓子を食べているさかさ町がいいね」と言ったので、わたしはわらってしまいました。
でもさかさ町での勉強は、覚えることではなくて忘れることなので、わたしは子どものままでもいいと思いました。
わたしはいつも家でお姉ちゃんがいばっていると思っています。
だから「お姉ちゃんが妹で妹がお姉ちゃんになるさかさ町に行きたいな」と言いました。
お姉ちゃんにも下のきょうだいの気持ちをわかってほしいし、私も妹がいたらかわいがってみたいと思ったからです。
夏休みにさかさ町の本をお母さんも読みました。
お母さんは読み終わったあと「大人になってから読むとさかさ町の深さがわかるかもよ」と言いました。
わたしがいつもあたりまえだと思っていることが本当にそうなのか、もっと考えられるようになるそうです。
リッキーとアンは大人になってからさかさ町に行けたでしょうか?
この本は60年前に書かれたアメリカのお話です。
おじいさんとおばあさんになっているリッキーとアンに会えたら、さかさ町がどんなふうに感じたか聞いてみたいです。
そして私も子どものときと大人になってからの2回、楽しいさかさ町を旅してみたいなと思います。
その時はリッキーとアンもわたしと一緒に行って、なつかしいさかさ町を3人で歩けるといいなと思いました。
(本文1113文字:400字詰め原稿用紙3枚)
読書感想文を書かせる 膨らませるには
いかがでしょうか?
小学校中学年なので、内容としてはそこまで深く読み切れていない部分がありますが、よく書ききったと思います。
実は最初はもっと単純で短い簡単な読書感想文だったのですが、私がある程度導いて感想文を膨らませました。
子どもだけで書かせるとさかさ町の良さを「お金をもらえていいな」「勉強しなくていいな」「薬が甘くていいな」と、かなり薄い感想ばかりになりがちです。
もちろん読書感想文には決まりがありませんので「あれがうらやましいな」「これが面白いな」という感想だけでも十分です。
しっかり自分の気持ちを文章で書きつづれたことをぜひほめてあげてくださいね。
もし、もっと深い感想文にしたい、内容をふくらませたいという場合は親がある程度導いて手伝ってあげることもできます。
本1冊が子どもの視野を広げ、色々な世界を旅させて成長させてくれます。
これからもお子さんに興味のある本をたくさん読ませてあげてくださいね。
ご参考になれば幸いです。