その夏バテみたいなだるい気持ち悪い症状は 水の飲み過ぎ水中毒かも?
2017/07/17
突然ですがなんとなく体調が悪いような気がすることがありませんか?
はっきり風邪をひいているとかお腹が痛いというような症状ではありません。
本当に夏バテのような「なんとなくだるい、気持ち悪い、疲れる、眠気がある」などです。
この原因のわからない症状、もしかして水中毒かもしれません。
水の飲み過ぎで体調不良に
運動した後や夏の暑い時には喉が渇いてたくさん水をのむことがありませんか?
私はダイエットもかねてジュースやスポーツドリンクではなくいつも水かお茶を飲むようにしています。
ある時期から熱中症予防などで水を多く飲む夏の時期に必ず原因のわからない体調不良を感じることが多くなりました。
また、冬でもジムで汗を流した後に更衣室でたくさん水をとると家に帰るのも嫌なほどの吐き気と疲れがどっと来るのです。
さっきまで元気だったのに、なんとなく気持ち悪い、だるい、疲労した感じ、眠い・・・
時には頭痛や腹痛もセットになり、とにかく体が重い、もう動くのがイヤだというように具合が悪くなりました。
これがなぜなのかわかりませんでしたが、水をたくさん飲むと必ずこの気持ち悪い症状に襲われていたのです。
何年かこの原因のわからないいやな体調不良を繰り返して行くうちに「水中毒」という言葉を知りました。
水中毒は危険です
水中毒とは低ナトリウム血症のことで、水の飲み過ぎによって体内のナトリウムやカリウムと言った電解質のバランスが崩れることです。
水を飲み過ぎると腎臓が尿を作る限界を超えてしまい体へ多大な負担をかけます。
吐き気、嘔吐、頭痛、腹痛、下痢、倦怠感などが現れます。
重い症状ではけいれんや意識障害、そして急激な水中毒は死に至ることも・・・命に関わるほどの危険性があるということです。
アメリカの番組中に3時間で7リットルの水を飲んだ女性が次の日に水中毒で亡くなったという事例が日本で放送されたことがありました。
この頃から水の飲み過ぎが身体に悪く、負担であり危険であるという認識が広まってきました。
また、マラソンランナーが走りながらきちんと水を飲んでいたのにレース中に体調不良を起こして倒れることがあります。
これは汗で体内の塩分が放出されている一方で塩分補給をせずに水分のみの補給をして血液中のナトリウムの濃度が急に下がるのが原因です。
塩分(ナトリウム)を含まない水分のみの摂取で走り続けると低ナトリウム血症、すなわち水中毒となる可能性があります。
脱水予防のために水分補給をするときは塩分も必ず一緒に補給しなければいけません。
また、お肌にいいから、ダイエットに効くから、血液がさらさらになるからなどの理由で水を飲み過ぎるのも問題です。
私たちの体は水分が欲しくなれば喉が渇き、自然と水を飲むようになる素晴らしい力を持っています。
体の声を聴かずにただ水を飲むと病気にならない、美容にいいなどという理由で水を飲み過ぎることは害となります。
水中毒にならないためには一日何リットルが適量?
私たちは水分を飲み物だけではなく食べ物からも摂取しています。
水をたくさん飲むことだけで水分補給をしなくても良いのですね。
腎臓はとても優れた臓器で、体内に水分が足りなくなれば水分の排泄を抑え、過剰になれば排泄を促すという賢い働きをします。
ただ、この腎臓が尿として排出する限界を超えた水分をとると水中毒になる可能性があります。
食べ物からも水分をとれているので、1日に飲む水の適量は約1.5リットル~2リットルで十分とされています。
水中毒の定義は体内の血漿ナトリウム濃度が136mEq/Lとなることです。
水を飲み過ぎるとこのナトリウム濃度が低下することで水中毒の原因となります。
正しい水の飲み方
食事からも水分がとれるので通常なら1日1.5~2リットルを目安に水を飲みましょう。
水は急激に飲むと体内のナトリウム濃度が低下して水中毒の原因となります。
1時間おきくらいに小さなコップ1杯分程度の水を美味しく飲むのが良いですよ。
どうぞ水分補給と体調管理のご参考になさってくださいね。