端午の節句は菖蒲パワーをお供えや飾りやお風呂にフル活用!
2017/04/12
お子様の端午の節句のお祝いに菖蒲をお風呂に入れ、菖蒲湯で強くたくましく健やかな成長を祈願するのはこどもの日の素敵な名物詩となっていますね。
端午の節句には別名があり、桃の節句に対して菖蒲の節句とも呼ばれます。
端午の節句には菖蒲のもつ厄除けと縁起担ぎのパワーをもらい、お風呂だけでなくもっと菖蒲をフル活用してお祝いしてみませんか?
端午の節句に菖蒲が欠かせないその意味は
菖蒲は古くより解毒作用のある薬草として胃腸や打ち身の治療に使われていました。
そのすがすがしい葉のもつ香りが、全身の厄病を払い、災難をよせつけないお守りの植物と信じられています。
そして菖蒲の葉、その形は刀に似ています。
「しょうぶ」という呼び名がが武道、武勇を尊ぶ「尚武」、または「勝負」へ通ずることから男子の強さの象徴となりました。
このような由来から男の子の強く健やかな成長を願う端午の節句祝いに菖蒲は欠かせないものとなったのです。
菖蒲の使いみちは「こどもの日には端午の節句のお祝いに菖蒲湯に入る」ということだけが良く知られているようです。
しかし、この菖蒲には昔から伝わる厄払いや無病息災・立身出世祈願のためにさまざまな使い方があるのです。
お風呂に入れるだけではもったいないのでお供えや飾りや遊びにぜひ菖蒲のパワーをフル活用しましょう。
菖蒲を軒に吊るす
軒菖蒲(のきしょうぶ)と呼ばれ、家を火災から守ると言われます
菖蒲で地面をたたく
厄除けパワーのある菖蒲の葉が奏でる音の力で地面の魔物を封じ、邪気を払うと言われています
菖蒲を刀に見立てて勝負
刀の形に似た菖蒲の葉を束ねてチャンバラごっこ遊びをします。男子の武道上達への願いと邪気払いの意味を兼ねています
菖蒲を玄関やリビングに飾る
菖蒲を花瓶に入れて立てて飾ります。こどもの日近くになると菖蒲とよもぎの葉のきれいなアレンジメントなども販売されます
葉菖蒲の枕で眠る
5月4日の夜に枕の下に敷いて寝ます。菖蒲の力で寝ている間に邪気を払います。枕にした葉菖蒲は翌日の菖蒲湯に使っても良いでしょう
菖蒲でお供えの酒をつくる
端午の節句でお供えするのは、ちまき、柏餅、菖蒲酒です
菖蒲を頭に巻く
鉢巻のように菖蒲の葉を頭に巻くと頭が良くなると言われています
お風呂に菖蒲を浮かべて入浴する
全身の病を払って災難をよせつけない、無病息災への願いをこめて菖蒲湯に入浴します
端午の節句の食卓に
菖蒲の葉をおって箸置きを作ったり、お刺身やお寿司、焼き物などの添え飾りに。お節句のお祝い膳がグッと華やぎます
端午の節句のお供えに
端午の節句には勇ましい五月人形がお部屋で堂々と輝いていますね。
この五月人形にも菖蒲を使ってきちんとお供え物を用意してお子様の健やかな成長を祈願しませんか?
五月人形へのお供えは、真ん中に菖蒲酒、向かって右側にちまき、左側に柏餅を置きます。
本格的なお供えは三方(さんぽう)という神事の儀式に用いる台を使います。
しかし、今はそのような本格的な道具を持っていないかたのほうが大多数です。
ちまきや柏餅は綺麗な白いお皿にのせてお供えしても良いでしょう。
菖蒲酒は対(ペア)になった瓶子(へいじ)と呼ばれるとっくりのような酒器に日本酒を入れて菖蒲の花をさしたものです。
現代風には向かって左より、白い皿にのせた柏餅、その隣の中央に2本のとっくりに入れた菖蒲酒、一番右に白い皿にのせたちまきというお供えのしかたが多いようです。
十分なスペースがない場合は黒塗りのお盆などにすべて一緒にコンパクトに並べてお供えすることもできます。
菖蒲湯で端午の節句のお祝いを
菖蒲には解毒作用があり、胃腸の調子を整える、血行を良くし体を温める、また肩こりや神経痛などへの効能があるとされています。
その葉の持つすがすがしい香りが気分をリフレッシュする効果もあります。
菖蒲のもつ厄除けパワーで病気や災難を全身から洗い流すという意味を込めてこどもの日は菖蒲湯に入りましょう!
菖蒲湯の作り方
- 葉を洗い、ひもやゴムで何株か束ねて浴槽に入れます
- お風呂を42~43度で熱めに沸かします(菖蒲の香りが良く出ます)
- 熱めに沸かしたお風呂を心地よい適温に冷まして菖蒲の葉を入れたまま入浴します
- 入浴中に「頭が良くなりますように」と願いながら菖蒲の葉をはちまきのように頭に巻きます
とても簡単ですね。
ひとつだけとても注意していただきたいのが菖蒲湯に使うのは「花菖蒲」ではないことです。
紫の花を咲かせるアヤメ科の花菖蒲ではなく、太いニラのように見える葉っぱだけの地味なサトイモ科の葉菖蒲を使ってください。
花菖蒲では香りがなく菖蒲湯としての効果が期待できません。
菖蒲湯には花菖蒲ではなく葉菖蒲を使うことが大切です。
また最近は便利な菖蒲湯セットなどがスーパーなどでも売られています。
菖蒲で素敵なお節句を
菖蒲はそれほど高価なものではありません。
地域やお店にもよりますが1束3株くらいで100~200円くらいでしょう。
菖蒲を用意したい時はお花屋さんやスーパー、またはネットショップなどで5月5日より前に購入することもできます。
ぜひ菖蒲は早めに、そして少し多めに用意してたくさんの使い道で端午の節句のお祝いに役立ててくださいね。
素敵なお節句をお迎えください!